電子ピアノでグレンツェンピアノコンクールに挑戦!結果は?

電子ピアノしか持ってないのにピアノコンクールに出ることになってしまったので、大変だった点や結果を書いておきます


電子ピアノでグレンツェンってアリなの?

住宅事情で電子ピアノしか置けない、という家庭も増えていると思います。
分譲マンションでも規約によって禁止されていたり、賃貸住宅で許可が降りなかったり、生ピアノが設置可能であっても、ピアノ騒音でのご近所トラブルを恐れて電子ピアノにしたり…
共働きなどで、子どもの練習時間が遅くなる生活だと、防音室やサイレンサーがなければ電子ピアノですよね。
転勤族の方も電子ピアノが多いですよね。生ピアノの引っ越しは大変ですもんね。

諸事情で、電子ピアノしか所有していないのにコンクールに出場するご家庭もあるのではないでしょうか。
アリかナシかはなんとも言えませんが、先生がうちの子を出すことにしたので、腹をくくりました。

電子ピアノで苦労したこと

電子ピアノでコンクールに挑戦することになってしまった場合、どんなことに苦労するのでしょうか。うちの子の場合はこんな感じでした。↓

繊細な強弱がつけれない

クレッシェンド、デクレシェンド、メゾフォルテ、ピアニッシモ…無理です。
電子ピアノは楽器ではなく電子機器、家電ですよね。
なので、表現を磨く、とかは厳しいです。

鍵盤の重さが違う

うちの電子ピアノは子どもいわく「重い」とのこと。鍵盤は重いものを買ってますが、音を絞って練習させてるからガッツリ弾いても音が小さいんだと思います。。
でもこれ以上ボリューム上げるのは無理です。
ご近所トラブルで刺殺されたりしたくないんで。(ピアノ殺人って以前ありましたよね)

音色がいつも同じ

生ピアノだと、鍵盤のど真ん中をしっかり弾くと良い音がでますよね。
指に体重を乗せた時と軽く弾く時は音が違いますよね。

でも、電子ピアノだと、鍵盤を押せば録音された良い音色が鳴ります。
音が上手に聞こえちゃうんです。
なので、鍵盤に指を置く位置とかに無頓着になりやすいです。
伸びやかな音を出す、とかも無理です。

体重をかける、が理解できない

指に体重を載せて音を出す、という表現ができません。
だって、だいたいいつも同じ大きさの同じ音色で鳴るし。


電子ピアノの欠点を補うには

生ピアノを借りる

電子ピアノの欠点を補うには、生ピアノを使うしかありません。
全体の流れの把握、指使いまでは電子ピアノでできます。
音とリズムが間違えずに弾けるようになってきたら、生ピアノ、借りましょう。

うちは、レンタルスタジオ(貸しピアノ室)借りました。
1時間あたり1500~2000円くらいで、子供のやる気が無かったので3回。合計3時間。
といっても、兄弟と半々で練習したので実質90分無さそう。
なんてやる気がない子なんだ…
でも、気の散るものも無いし、気分転換にもなってよかったですよ。

ピアノレンタル

スペースと環境が許せば、レンタルピアノもアリかなと思います。

電子ピアノでグレンツェンに出た結果

ごめんなさい。電子ピアノしか持ってない分際でコンクール予選に出場してしまって。
で、結果は

準優秀賞

頂きました。しかも、最低点で。ということで、本選に出れます。
いや、想定外だよ。どうしよう。

電子ピアノでも予選通過出来る


よく考えてみれば、ある程度正確な速度で、音を外さずに演奏することは、電子ピアノでも達成できますよね。
うちの子は和音の1音を外しまして(練習でもたまに横の鍵盤も一緒に押さえてしまってたので、想定内ですが)、このレベルで予選通過ボーダーですから、ミスタッチがなければもう少し上に行けたのではと思います。

つまり、結論は、グレンツェンピアノコンクールは電子ピアノでも予選通過は出来る

講評から見た電子ピアノの限界

3人の先生方から講評を頂きました。
全体のバランスを考えてまとめて下さい。
ミスがとてもとても残念です。
もっとなにか体操をしているような動きを
あまり上半身を動かしすぎず 腕の力をぬいて
はずむ運動をよく勉強しましょう。
2番めの方は、もう、書くこと無かったんでしょうね。
おんなじようなヘッタクソな演奏の小学生ばかり出てきて、入れ替わりの1分~2分くらいで書かなきゃいけないので大変なんでしょう。
「コンクールに出場するレベルじゃねぇんだよ」って言いたいんだと思います。凡人が次に活かせる指導の仕方ではなく、芸術家の書き方ですねぇ。はい。
念の為言っておきますが、課題曲は体操の曲じゃないですよ。

電子ピアノでは音の粒が揃いません

1番目と3番目に注目すると
全体のバランスが悪い、つまり、左手と右手の音の大きさやバランスが悪いんでしょう。粒が揃ってないって言いたいのかな。
電子ピアノ練習の限界ですよね。pとfですら怪しいのに、クレッシェンドとか、電子で無理ですもん。

ピアノに体重が載せれません

上半身を動かすのは、うちの子、よくやってます。ピアノの先生にも指摘されてます。
前かがみになるけど、腕の力は入ってて、全然指に体重が乗ってない、無駄な動きなんですよね。
これは、ピアノに体重を乗せるということが理解できるまで多分続きます。
そして、電子ピアノを使い続ける限り、なかなか改善されないと思います。
体重乗せなくても鳴りますからねぇ。

ということで、電子ピアノで予選通過出来ても、良い賞は多分無理だよ。

 電子ピアノ使ってるのが見透かされているような講評でした。

生ピアノか電子ピアノか?よりも重要なこと

リハのない本番一発勝負なので、生ピアノをいつも使っている子でも、緊張して思い通り弾けなければ、当然予選落ちします。
金銀レベルでない幼児~小学生低学年のうちは、

  1. 練習をしっかり積んで、自信を持って当日を迎えられること
  2. 出場回数を増やして場慣れすること
  3. 度胸をつけること
  4. 出場順をあとの方になるように工夫すること
が結構重要と思いました。

大ホールで、ステージ上には自分とピアノ。
緊張しない子のほうが少ないでしょう。自分との戦いですよね。
当然、場慣れした子、度胸がある子が有利です。
親にできることは無駄にプレッシャーをかけないこと、「いつもどおり弾けば大丈夫だよ」と送り出すことでしょうか(たとえ大嘘でも)

他に親がやってあげれることは、出場順の操作くらいかな。
特に1番での演奏は点数評価で不利です。もちろん心理的にも(同じ枠での1番の子は出だしからミスタッチでした)。
申し込みは早すぎず遅すぎず、いいタイミングを狙いましょう。
(会場ズラシという裏技もありますが)