コラージュ療法のやり方とその効果・解釈・分析方法①

雨の日が続き、エネルギーが有り余って爆発しそうな4歳の長女。
自己表現して発散させてみたいし、心の中を覗いてみたいけれど、箱庭療法するスペースも機材もない。
なので、お手軽箱庭と称されるコラージュ療法をやってみました。
自分で紙を貼れる2歳頃(シールなら1歳頃)から可能かと思われます。

コラージュ療法とは 

コラージュとはフランス語で「糊による貼付け」という意味。
コラージュ療法では、雑誌、広告、新聞紙などの写真や絵を切り抜き、気に入ったものや気になったものを選び、台紙に貼って作品を作ります。
その作成過程で自己表現出来たり、作ったことで達成感や癒やし効果が得られたりする…らしい。

コラージュ療法のやり方の種類

幼児に対してコラージュ療法を行う前に、コラージュ療法といっても色々な種類があることをざっくり紹介しておきます。コラージュ療法という名前を知らなかっただけで、既にやってたり。

コラージュ療法の素材の用意の仕方

素材の用意の仕方は2種類あります。

マガジンピクチャー・コラージュ法(マガジン・ピクチャー・コラージュ方式)

雑誌や広告などから気になったものや気に入ったものを自分で切り抜き、コラージュを作成する方法
1人でやるときはコレですね。

◎メリット◎
作る人の好みの材料を選ぶことができる。
良い意味で予想外の作品が出来る可能性がある。

✕デメリット✕
制作に時間がかかる。
悪い意味で予想外の作品ができる可能性がある。

コラージュボックス法(コラージュ・ボックス方式)

あらかじめ用意されている30~50ピースほどの切抜きが入った箱の中から、気に入ったものを選び、コラージュを作成する方法
子供にコラージュ療法をするのに向いています。

◎メリット◎
制作時間が短縮される。
はさみなどを使えない人でもコラージュ療法ができる。
あらかじめ不適切な素材(危険なイメージなど)を除いて用意できる。

✕デメリット✕
させる側が素材を選択して用意するため、させる側の趣味、意思、意図が作品に影響を与える。
あらかじめ切り抜く手間がかかる

コラージュ療法で用いる台紙の種類

白台紙コラージュ

B4、A3、A4程度の白い紙や白い画用紙に貼る。
ベースが白なので貼る素材が際立つ基本的なコラージュ台紙です。

色画用紙コラージュ

好きな色の画用紙を選んでもらい、それに貼る。

円形コラージュ

丸い紙に貼る。上下左右が無い作品ができたりします。

葉書コラージュ

葉書用紙に貼る。台紙になる紙の大きさが小さいため、連続で数枚作るのにも向いています。
メッセージ性が強く出やすく、問題に焦点を当てやすい作品が出来る傾向があります。
子どもが好きなシールをペタペタ貼ったハガキをおばあちゃんに向けて作ったら、それは立派なコラージュ療法の作品です★

何人で作品を作り上げるか

個別法(相互法) 

1人で一枚のコラージュを作る方法。
最も一般的はコラージュ療法のやり方です。

合同法(集団コラージュ、共同コラージュ、ファミリーコラージュ)

数人で一枚のコラージュを作る方法。
6人程度の集団で模造紙大の台紙にコラージュを作ると、集団のまとまりが高まったり、力関係が分かったりします。

裏コラージュ  

コラージュを作っている途中で、切り抜いたり、手元に持ってきたりしたけれど、貼り付ける際に使わなかった切抜きを作品の裏に貼って残しておくことを裏コラージュといいます。
別にやらなくてもいいですが、使った素材と結局は使わなかった素材のちがいを見ることにより、解釈や分析の手助けとなることがあります。



さて、コラージュ療法の基礎知識だけで長くなってしまいました。
次回は幼児のコラージュ療法のやり方を書きたいと思います(*^^*)